自動車保管場所確保法
自動車保管場所確保法の目的
自動車の保有者等に、①自動車の保管場所を確保し、道路を自動車の保管場所として使用しないよう義務付けるとともに、②自動車の駐車に関する規制を強化することにより、道路使用の適正化、道路における危険防止および道路交通の円滑化を図ることを目的とします。
自動車保管場所確保法の用語の定義
- 自動車
道路運送車両法に規定する自動車(二輪の小型自動車、二輪の軽自動車および二輪の小型特殊自動車を除く)をいいます。 - 保有者
自動車損害賠償保障法に規定する保有者、すなわち、自動車の所有者その他自動車を使用する権利を有するもので、自己のために自動車を運行のように供するものをいいます。 - 保管場所
車庫、空き地その他自動車を通常保管するための場所をいいます。 - 道路
道路法に規定する道路および一般交通の用に供するその他の場所をいいます。 - 駐車
車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積降、故障その他の理由により継続的に停止すること(貨物の積み下ろしのための停止で5分を超えない時間内のものおよび人の乗降のための停止を除く)、または車両等が停止し、かつ、当該車両等の運転をする者(以下「運転者」)がその車両等を離れて直ちに運転することが出来ない状態にあること
保管場所の確保
自動車の保有者は、道路上の場所以外の場所において、当該自動車の保管場所を確保しなければならない。保管場所は自動車の使用の本拠の位置との間の距離その他の事項について政令で定める要件を備えるものに限り、具体的には以下の要件があります。
- 当該自動車の使用の本拠の位置との間の距離が、2kmを超えないものであること
- 当該自動車が法令の規定により通行することが出来ないこととされる道路以外の道路から当該自動車を支障なく出入りさせ、かつ、その全体を収容することが出来るものであること
- 当該自動車の保有者が当該自動車の保管場所として使用する権原を有するものであること
- 何人も、道路上の場所を自動車の保管場所として使用してはならない。
- 何人も、次に掲げる行為は、してはならない。
①自動車が道路上の同一の場所に引き続き12時間以上駐車することとなるような行為
②自動車が夜間(日没時から日出時までの時間を言う)に道路上の同一の場所に引き続き8時間以上駐車することとなるような行為※政令で定める特別の用務を遂行するため必要がある場合その他政令で定める場合については、1・2は適用されません。
保管場所の確保を証する書面の提出等
道路運送車両法に規定する自動車登録ファイルへの登録等を受けようとするものは、一定の行政庁に対して、警察署長の交付する道路上の場所以外の場所に当該自動車の保管場所を確保していることを証する書面で政令で定めるものを提出しなければならない。
もっとも、その者が、警察署長に対して当該書面に相当するものとして政令で定める通知を当該行政庁に対して行うべきことを申請したときは、その必要はない。
また、軽自動車である自動車を新規に運行のように供しようとするときは、当該自動車の保有者は、当該自動車の保管場所の位置を管轄する警察署に、当該自動車の使用の本拠の位置、保管場所の位置その他政令で定める事項を届け出なければならない。
※自動二輪車については、保管場所の確保を証する書面の提出は不要です